Kの思索(付録と補遺)

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外見は思考によって作られる 他〜 Kの思索(付録と補遺)vol.89〜

2019/7/27(土)

【正義のノリ】

そのコミュニティにとっての「正義のノリ」というのがある。大学生ならウェイウェイしたノリで居られるほうが良いだろうし、職人気質の職場ならペラペラ理屈を喋るようなノリは嫌われるだろう。

同様に、商社や営業なら体育会系のノリ、ITや芸術系なら文化系のノリ等、そのコミュニティにとってどんなノリが正義かはバラバラだ。

しかしざっくりと言って、明るく元気なノリの方が、そうでないノリよりもこの社会では基本的に過ごし易いことは誰も否定しないだろう。

さて、もし明るく楽しいノリについて行けないという人がいれば、そういうノリに無理に合わせて、頑張ってついていこうとするのはオススメしない。自分の本来もつ特性に逆らって生きるなど自傷行為と変わらない。あなたの過ごしやすいノリがあるコミュニティを探す必要がある。もしかしたらそこは、上記の理由によって全然お金が稼げないし、社会一般の目から見ると非常に地位が低いところかもしれない。

だがアドラーが言うように、人間の悩みは全て対人関係の悩みに帰結すると考えるなら、たとえお金も地位もなくても、そこはあなたにとっての天国かもしれない。


【外見は思考によって作られる】

人を表すのは内面と外見だが、そもそもなぜ外見が人を表すのだろうか?それは思考が外見を作るからだ。

脳が明るい傾向を持つ人ならその顔は朗らかであり、物事をいつも厳しい目で考える人ならその眉間にはシワが寄っている。オシャレに思われたいと思う人なら眉を整えたり上手な化粧を施すだろう。これを古来、貌と呼んだ。

さて、私がなぜ外見に言及する際、その服装よりもまず顔つきに言及したかといえば、「その人の思考がその人の表象を形作る」ということをより深い視点で理解していただきたかったからである。人の内面はわからないというが、思考が外見を形作っている以上、顔つきは内面からにじみ出る外見の第一印象なのだ。そして上記したことが彼の身体性、すなわち歩き方や姿勢、態度にまで適用されるのも同様に納得頂けると思う。

さて服装であれば、まずその色使いを見るだろう。彼はカラフルな思考の人間なのか、それともモノクロな思考の人間なのかだ。そしてその装飾はどうだろう。出来る限り自分を飾り立てたいと思うのか、装飾など邪魔だと思うのか。そして全体のバランスを重視したい人か、それとも部分部分を全て自分の好きなもので特化させる人か、それともオシャレなど気にせず機能性に興味を持つ人か。これを風貌という。

このように深掘りしていくと、彼の思考の影響が及ぶ範囲のものは、全て彼を表象していることになる。だから次にもっとも分かりやすいのは彼の部屋だ。整っていれば彼の思考は物事を整理したいと考えている。散らかっていれば彼の思考はそうではないことになる。また彼の部屋の棚に置かれている、漫画、小説、映画、ポスター、ぬいぐるみ等々が、全て彼の外見の表象となり、内面を滲み出しているのだ。


・昼飯に吉野家のネギ塩唐揚げ丼。これは久々の当たりだ。揚げたてで美味い!

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2019/7/28(日)

【映画の鑑賞について】

映画の鑑賞力を鍛える方法は、その映画がどう面白かったか、どうつまらなかったかを「その映画のストーリーを出来る限り語らないようにして」言語化することだ。つまりネタバレをせずに感想を言語化することである。

というのも、ストーリーというのは映画を構成する一要素であり、映画全体ではないからだ。たしかに「どう面白かったか?」と聞かれて「ストーリーを語る」というのは、一番手っ取り早い手段であるし、一番言語化しやすいのである。なぜならそれは「事実」だからである。

例えば、少年が少女の首に手を触れるシーンがあるとする。ここで「少年が少女の首に手を触れた」と言語化することは容易である。

しかし私が言いたいのは、映画鑑賞において「なぜ少年は少女の首に触れたのか?」「首に触れるという行為にはどのような意味が与えられているのか?」ということを語らなければいけない、ということなのである。

ここで「少年は少女の首に触れる必要があったので触れた」と語れると、一歩進んだことになる。ここで私は聞くことになる。「私が知りたいのは、その『首に触れる必要があった、というのが何故か?』ということだ」。

ここまでくると、「ストーリー上、そうする必要があったからだ」と回答しても、もはやナンセンスである。だからそれが何故か?と聞いているからだ。

読者の苦々しい顔が見える。しかしストーリーを事実以上のこと、考察的な領域まで読み取ろうとするためには、このようにストーリー「だけ」から語ることを禁止する必要があるのだ。

そうすると、テーマ性、カメラの構図・動線、環境の変化、人と人との配置、照明、音楽、対比、暗喩、などなど様々な表現から読み取らねば語り得なくなってくるため、結果的に映画の鑑賞力、言語化力が増すことになる。


・人工的に張り巡らされた黒と夕景に美しさを感じる。

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2019/7/29(月)

【チートキャラだけのトーナメント小説】

カクヨムにて「異修羅」を読み始める。全員が最強というキャラクターのトーナメント戦が描かれるらしいが、読み始めたばかりなので詳しい感想は後に譲る。刃牙や喧嘩稼業が好きな人には合うだろう。

主人公不在により誰が勝つか分からないのが良い。また最強の中の最強的存在(本物の勇者)がどこかにいるらしいという設定も良い。男子がワクワクしそうな要素が散りばめられている事は、既にこの時点で分かる。

書籍化される予定らしいので、既にある程度の知名度はあるのかもしれないが、まだまだバズりそうな感触がある。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054882641261

 

【「死ぬなら一人で死ね」】

橋下徹の「死ぬなら一人で死ねと言い続けていくべき」という発言が炎上している。またこの発言に対して「そうでない選択肢がある、詭弁だ」と反論する人が後を絶たないが、彼らは橋下徹の発言を全部聞いていないとよく分かる。もしくは全部聞いたが、怒りすぎて聞きたい部分しか聞いていない事がよくわかる。

橋下徹は「もし最後の最後に、残念ながら彼がそういう2択を迫られたとしたら」という前提をつけてるのだから、この前提ならこの2択しかないのは当然である。

だからこれに反論する人々は、前提が間違っていると考えている。そのため、当然の反論として「そもそもそうならない社会を実現するべき」という意見が来る。だがそんなことは、橋下徹は一番最初に踏まえている。「そのような社会福祉を構築していくことは大前提だ」と。

その上で「でも最後の最後に、そういう選択を迫られたとしたら」という論理構築をしているのだから、橋下徹の意見は全く破綻してない。大阪市長をやった経験から、彼は「べき論」がすぐには実現しえないことが身に染みてわかっているのだ。

だから橋下徹が現実のシビアさを踏まえた2段階の大前提を「議論の土俵として作った」のに対し、反対する人はそもそも「その土俵に乗ることすら認めない」というだけの、不毛さしかない炎上である。

しかし現実問題として、事は土俵の上で起きたのである。

ただし相手の女弁護士はその土俵の上に乗る気は無かったのだろうから、彼女に対する反論を許さないまくし立ては、やり方として不味かったであろう。


【理想論は常に現実論に論破される】

このブログでも繰り返し述べている事だが、シビアな現実論は理想論をことごとく論破する。

例えば「ひろゆき」が論破王と言われてるのはこの所以にある。彼は現実的データを元に、シビアな現実論をもって、こうあるべきというような理想論者を次々と論破していくのだ。

しかしやはり理想論が正しいこともあるのだ。そこに合理はない。いや合理かどうかは後から判明するだけだ。あなたはもっともらしい意見が後でことごとく外れた様子を見たことがないだろうか?無ければ、例えば投資アナリストの株価推移予想を見てみるがいい。

結局のところ、現実論がジャンケンのグーであるのに対し、理想論がチョキであるというだけで、実際に問題となっている課題はパーかもしれないのだ。

そのため理想論者は、言語でなく、理想を実現するための行動という武器で現実論者が間違っていたことを「結果的に」証明しなければならない。

 

2019/7/30(火)

【指揮権の分散】

例えば農作業において、村長から全体の指揮を任された際、自分より経験値の高い兄がいたとしても、「〇〇のやり方の方が良い」などと兄に口を出させてはならない。指揮権というのはその母数に比例して弱まるからだ。

更には、兄と自分の意見が対立した際がもっとも最悪なのであって、もし意見の差(経験の差、立場の差)であなたが負けることになるのだとしたら、あなたの指揮権は兄に譲ったことと同じになる。

もし兄の意見が正しく、そのやり方へと修正するとしても、自分の指揮権が兄というフェローへと事あるごとに移ることによって、統率力はみるみる弱体化し、それは成果物の未達、締切の延長等の形で現れてしまうだろう。


相対性理論のライブ音源「調べる相対性理論」がとても良い。ライブアレンジが凄くてまるで別の曲のようだ。

 

2019/7/31(水)

・仕事をする。肉体を酷使する一日。暑い。


2019/8/1(木)

・仕事をする。暑すぎて具合が悪くなる。

 

2019/8/2(金)

チェンソーマン3巻を読む。面白すぎる。以前、チェンソーマンを「バトルものの皮を被った優秀なラブコメ」だと称したが、本巻では「君の名は」における口噛酒のような作者のフェチズムが炸裂している。そして頭が追いつかないようなストーリー展開の炸裂。間違いなく、今一番注目すべき漫画として位置づけられる。