Kの思索(付録と補遺)

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真理らしい何かを見つけるためのプロセス 他〜Kの思索(付録と補遺)vol.101〜

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【真理らしい何かを見つけるためのプロセス】

物事に真理らしい何かを見つけようとするプロセスは、まず二者択一の質問に落とし込んで吟味していくのが良い。すなわちAかBか、である。

 

そしてもしどちらかの解が得られたら、今度はその解に対してさらに二者択一の質問を投げかけるのだ。これを満足するまでどんどん続けていく。

 

しかしもし、その吟味の結果、AでもBでもなかったとする。

 

その場合、考えられるのは別の解C、もしくは、「解なし」である。ここで注意しなければならないのは、二者択一の質問に落とし込んだ以上、それが否定されたとなると、真っ先に「解なし」に飛びつきたくなることである。

 

もし飛びつきたくならないのであれば、二者択一の設定が甘いのである。最初から第3の選択肢が考えられるような甘い設定では、このような吟味の方法をとる意味がない。

 

とはいえ選択肢Cも吟味してもらわなくてはならない。

 

例えば「動くか」「動かないか」という二者択一を与えたとする。しかしそのどちらも否定されたとする。すると、「動くし、動かない」という自己矛盾の状態に陥るため、そんなものは無い、すなわち「解なし」としたくなる。

 

だがそれら両方が成立する選択肢Cが本当にないかを探さなければならない。

 

「動いているのでもなければ、止まっているのでもないような状態があるだろうか?あるとすれば、それはどのような時間においてか?」

 

この場合の選択肢Cが見つかるとすれば、それは「忽ち(たちまち)」という、瞬間においてのみだろう。

 

静から動に移るその瞬間である。限りなく0だが、決して0でないその忽ちにおいてである。まさに無限小を仮定する微積のような考え方だ。

 

さて、それでもCとなるような選択肢が見つからなかったとしよう。すなわち「解なし」である。だがここでも立ち止まってはならない。

 

最後に検討するべき事項は「なぜ解がないのか?」である。

 

そしてこの解のない理由が分かった時には、もっとも深い驚異(タウマイゼン)が与えられるだろう。

 

【べき論を乗り越え、実行へ】

橋下徹著「実行力」を読む。大阪都構想という大目標の実現に向けて、自らのマネジメント哲学をぶつけまくったストーリーとして面白い。役所版の破天荒フェニックスだ。

 

「べき論」は、ときにハッとした気づきを与えてくれるかもしれない。しかし多くの場合は「そんなこと分かっている、しかしそれが実現できないから難しい」という状況ではないだろうか。

 

べき論だけでは殆どなにも実現しえないこと、誰もがその「べき論」を知りながら実行に移せないこと。それはなぜか?がよくわかる一冊。

 

ここに「綺麗事」は一つも書かれていない。「実行」の哲学は血まみれで泥臭く、エネルギッシュでなければなし得ないことを学べる一冊。

 

【株式の長期保有の重要性】

わかりやすく「スロット」で例えると、いかに株式の長期保有が重要なのかよく分かる。下のグラフを見てほしい。回転数を「100年(!)」とするなら、米国S&P500指数はこの通りになってる。

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これは6確であろう。スロット上級者であれば絶対に手放さず、ひたすら閉店まで回し続けるのではないか。

 

冗談はさておき、この中には「世界恐慌」も、「キューバ危機」も、「オイルショック」も、「ITバブル崩壊」も、「リーマンショック」も全部含まれているが、これくらい長期のスパンで見ると殆ど見えないか「一時的に少し下がった」くらいのものになる。

 

歴史が教えるのは、指数(インデックス)に投資するのであれば「出来る限り、何があっても離さず持ち続けろ」ということであり、「暴落時ほど嬉々として買い増せ」ということだ。

 

注意として、日本の話をしよう。失われた30年というやつである。すなわち日本の土地バブルの時に全ツッパした人は、それから30年経ってもまだマイナス域かもしれないのだ。下の図をみよ。

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とはいえ、やはり日経平均指数も、100年スパンで見れば明らかに上昇方向である。このスパンで見ると、失われた30年を産んだ土地バブルすら、ノイズの一部のようになってしまう。

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すなわち「明らかな暴騰時に浮ついて買い増すな」である。

 

たとえば仮想通貨も、バブル頂点で買った人は数年、もしかしたら数十年単位でマイナス域のままだろう。

 

バブルかそうでないかの見極めは、PBRやPERによるファンダメンタル的な分析による判断がやはりベターだ。

 

また「靴磨きの少年が株の話をしているのを聞いて、バブルの天井を察知した」というジョセフケネディの逸話は重要。

 

すなわち、ニュースで相場の話が時間を多くとって流れるようになり、あちらこちらで相場の話が聞こえてきて、そして最後には普段投資や投機をやらなそうな層まで市場へ飛び込んでくる。こうなるとバブルの終わりは近いといえる。

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