Kの思索(付録と補遺)

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シェアリングエコノミーの具体例 所有欲より実利を取れ!〜Kの思索(付録と補遺)vol.32〜

 昨今「シェアリングエコノミー」というワードがバズっている。バズるのも納得で、正にいまの時代の転換点を正確に表現した言葉だからだ。言葉の通り「なんでもシェアする経済圏」という意味だが、私はその本質を「不必要に物を持たず、必要になったら都度購入・レンタルし、要らなくなったら売却・返却する」文化であると考えている。つまり物の流動性が非常に高いことが特徴の新文化なのだ


 その点で、メルカリはシェアリングエコノミーの代表格だ。メルカリの物の売買の簡易さと多様性は、これからのシェアリングエコノミーの基盤となっていくだろう。メルカリでは自分の家がちょっとした個人商店になったような気分になるので、その面白さにハマる人も増えている。

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 他にも例えば「エアクローゼット」という会社が洋服のネットレンタル事業を行なっていて面白い。この会社は、月1万円払えば好きな洋服をレンタルし放題なのである。しかも洋服はあなたのスタイル等を考慮して、プロのスタイリストが選んで配送してくれる。加えて洋服の返却期限は無いし、気に入った服は購入することも出来る。年12万以上服に金を使う人なら、このエアクローゼットを利用して沢山の洋服を着回す方が、安くバリエーション豊かにオシャレを楽しめるのではないだろうか。もちろんこれから低価格レンタルや高価格レンタルなどの多様な会費ランクも展開されていくことだろう。


 このようにシェアリングエコノミーは「所有欲」よりも「実利」を取る合理的な文化である。ただ未だ「所有欲」という洗脳に多くの国民が囚われている。


 例えばもうやらなくなったゲームをいつかやるだろうと所有し続ける行為は「実利」より「所有欲」をとっているものの代表的な例だ。ゲームは特に、早く売れば売るほど価値が高い商品なので、買って速攻クリアして速攻売れば、差額金を考えると1000円ちょっとで新作ゲームをプレイできている事になるだろう。


 また、数年に1回見れば良いほうな映画のDVDを購入するという行為も、所有欲を優先している。その程度しか見ないのであれば、見たくなった都度レンタルした方が圧倒的に安上がりである


 車も新車で買うと何百万とかかるが、しかし殆どの車が10年も経つとその価値は5分の1程度になってしまう。公道を走る分の性能は10年前の車でも十分なのだから(むしろ10年前のクラウンの現役バリバリ感には驚くかもしれない)、僕個人の考えからすると新車の購入は有り得ない。


 加えてこれからの5年で爆発的に自動運転車が普及し、個人で車を持つのがバカらしくなるくらいタクシー代が安くなるだろう。つまり車を所有することによる税金、車検費、ガソリン代、修理費等の維持費を払うくらいなら、必要な都度、自動運転車をUBERなどの配車アプリで呼ぶという社会になっていくはずである。だからこそ今、新車の購入を考えているそこのあなた。もう5年程度は中古の軽自動車で我慢してみてはいかがだろうか?


 さてこのように数多くの「実利を取る」という例をあげても、未だに「所有欲という洗脳」が我々を縛り付けるのである。もちろん、車や家を代表格として、「物を所有する行為に価値がある」という文化がこれだけ長く定着していたのだから無理もない。しかしいよいよその洗脳を解くときだ。やり方は簡単。「実利」よりも「所有欲」を優先してはいないか、常に自問自答すれば良いのだ。


 このシェア感覚に慣れると物を持たない生活は至極快適である。「壊れたから、古くなったから新品を高値で買い直す」という不必要なストレスもないし、保管場所を常に定量取られるということもないし、そのおかげでお金もかからなくなる。だからシェアリングエコノミーの本質を理解する人ほどお金に困らなくなるのである。

 

 END.