Kの思索(付録と補遺)

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体育会的伝統を再興するには愛想をつかせ!~ Kの思索(付録と補遺)vol.46~

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 身体と身体をぶつけ合うスポーツにはグレーゾーンがある。例えばサッカーなどでは、審判に見えないようにうまく相手選手を転ばすなどの行為が見られる。それに対してスポーツマンシップが無い」と批判する人がいるが、こういう人は現実が見えていない。


 特にプロの世界では実力のギリギリのギリギリまでせめぎ合う。そしてその実力には、審判の見えないところで「上手くやる」という技術も含まれるのだ。こちらが清廉潔白なスポーツマンシップに則り戦ったとしても、そんなことは関係ない相手が殆どだ。武士道が文化に刻み込まれた日本人ならまだしも、プロは文字通り「世界」を相手にしている。だから殆どの相手は容赦なくそのようなグレー技術を用いてくる。そしてギリギリの実力のせめぎ合いをしているプロの世界では、そのグレー技術を使うか使わないかが勝敗に決定的に重要になるのだ。


 ここで問題なのは、グレー技術はどこまでグレーなのかということだ。「ここまでは大丈夫、ここまでも大丈夫」とやっていって、「バレないように上手くやる」技術もますます磨かれて、いつの間にか完全にブラックなゾーンへと足を踏み入れていたということが往々にしてある。しかもこのレベルに至ると、もはや感覚が麻痺しており「どんな手段を用いても、それが『問題』として顕在化しなければ無いのと同じ」というような思考になって、権力を使った揉み消しなどを策略し始める。


 恐らくこの監督は日常的にこのような指示をしていたのでは無いだろうか。「試合に勝ちたければ、あのクォーターバックを壊せ」などと選手に命令したのだろう。そして絶対的な縦社会である体育会において監督の命令に逆らうことなど出来ない


 そしてどんな理不尽な命令でも自我を殺して実行する力が鍛えられ、お上の命令であれば大抵のグレーゾーンには目を瞑るような「優秀な人間」が育つことになる。企業の人事に体育会系が引っ張りだこなのは当然である。


 しかしそんな人間ばかりで構成された企業に長期的な成長があるとは思えないし、スポーツの世界でもスポンサーや観客が嫌気を指して離れていくだろう。というより離れるべきなのだ。長い間続いた「体育会的な伝統」をぶち壊して、誰が見ても嫌な気持ちにならないような競技として再興するには、徹底的改善がなされるまで全くもって興味がもてないことを我々が表明すれば良い。


 ブラックなプレーもバレなければ勝つための技術と言って楽しむ輩も、この監督と同類の俗物である。

 

 

newspicks.com


 キャッスレスの流れが世界的に急速に進みつつある中で、日本はまだまだ現金大国である。ATMなんて「今更感」が凄い。中国では露天商ですら現金支払いを認めなくなっている。


 キャッシュレス社会になれば、税金逃れやアンダーグランドな現金取引なども今より遥かに防ぎやすくなる。というのも、計算上は、日本人一家庭につき80万円の現金を持っていないとおかしいのだが、実際のところそんな家庭はほぼないだろう。つまり、それ以外の現金はなんらかの違法な形で出回っているということである。これはお金が現金で取引されていることによる抜け穴と言える。


 また、ご老人がレジの支払いでモタついてしまって行列を作るという悲しいこともなくなるだろう。ATMで現金を引き出すためにいちいち手数料を取られるのも馬鹿らしくはないか。


 実際、都会では仮キャッシュレス生活が可能で、交通系電子マネーにガッツリチャージしてしまえば、現金を使う機会はほとんど無い。問題は田舎で、未だに駅はチケット手渡しだったり、ある一定金額以上じゃないとクレジットカード払いを認めない店もある。


 例えば観光地として有名な熱海なんかは、本来なら爆買いしてくれる外国人観光客が沢山訪れているのだが、彼らは現金なんて持ってきていない。そんな中、熱海は現金でしか支払い出来ない店が多過ぎて結構な利益を逃してしまっている。このことに気づいた熱海は今急速にキャッシュレスインフラを整え始めている。世界のトレンドに乗り遅れないというのは、この例を見ても重要なことだと分かる。

 

japanese.engadget.com


 今流行りのロボアドバイザーである。投資の運用をロボットがしてくれるというもので、高い運用成績を収めてくれると期待されているが、個人的には(いまのところ)反対である。何故なら、ロボアドの運用手数料は高めだからだ(平均的には年間投資額の1パーセント)。投資において運用手数料というものは、まさに空気抵抗のように資産形成の結果に影響してくる。


 対して、日経平均に連動するノーロード型のインデックスファンドは手数料が殆どかからないし、買ってただ放っておくだけで年率3パーセント以上の運用成績が期待できる。しかもロボアドに任せるのと労力は変わらない。


 まぁ今後、ロボアドの運用成績が市場平均よりも突出していることが証明されたり、手数料が下がったりすれば、利用するのもアリかと思う。しかしながら今はまだ慎重に見るべきだろう。

 

 END.